脳梗塞・心筋梗塞の予防法

運動禁止し、食習慣・食べ物をガラリと変えて動脈硬化が改善!

この方は首を突き上げるような安静時狭心症が頻回にあり、(毎日:ジムでの自転車でかなり汗を出しているが狭心症出現なし)

2004年から高血圧の薬を飲み始めている。
この頃〜頭痛が頻回に起こり、2004年に脳のMRI受け、異常なし。

2007年10月 左頸動脈に2.7mm, 右鎖骨下動脈:S-max=3.6mmでした。

当時の食習慣
:肉は大大好き。焼き肉は週に3回以上。牛ステーキ・ハムステーキ・しゃぶしゃぶは週に1回ずつ。天ぷら:週に3〜4回、油炒め週に5回以上。豚骨ラーメン:週に3〜4回)(スープは全部飲む)。

:甘い物も大好きで、ケーキは1日2個、飴玉は1日5〜6個、和洋のお菓子は何でも好き。糖分入りジュースは1日1本。

野菜は大好きで、野菜ジュースもよく飲んでいる。

アルコール:焼酎4〜5杯&ビール1000cc以上

たばこ:40本/日以上

2007年10月 (左頸動脈に2.7mm, 右鎖骨下動脈:S-max=3.6mm)
こんな状態でしたので,まず運動禁止!していただき、食習慣をガラリと変えていただきました。ほぼ私が勧めている食習慣にしていただきました。(参照1

まずは、血液サラサラ薬・スタチン剤(当時は LDLは出来るだけ低い方が良いとする考えが支配的でした)と降圧剤でフォローしました。

2008年7月にはプラーク厚=2.0mmと0.7mmも低下

その後、1年間はプラークに変化なく、
2011年7月にはプラーク厚=1.6mm さらに
2011年10月にはプラーク厚=1.4mmと低下致しました。

今まで大好きだった肉類はほとんど食べず、会議の席に出る肉も手を付けなかったそうです。

これからは制限をややゆるめ、つきあいの席では、脂身の少ない肉は食べてもいいでしょう・・とお話し致しました。

柔らかいプラークは改善しましたが、石灰化したプラークはまだ高いままですので、引き続き食べ物には注意を怠らないようにされるそうです。

当初みられた狭心症は、食習慣変更6ヶ月〜1年で生じなくなり、頭痛もありません。

3年を経過して、プラークが1.6mmになった時点で、ジム通いでの自転車こぎを許可致しました。

最近は医療現場や健康番組のテレビ番組などで、動脈硬化の恐れがある場合に、やたらと・・「有酸素運動が・・だ」とか・・運動を勧めますが・・勧める先生方は・・皆さん方の血管の中の“脂汚れ”をごご存じでしょうか?

運動では血管のプラークは減らないことを認識していただき、(参照2)(参照3

血管内が“脂汚れ”している方が非常に多いので、「医療安全対策」として・・血管の中の“汚れ具合”を診断していただくまでは、「動脈硬化予防の運動は控えるように・・」と、但し書き付きで・・指導を受けられるべき・・と・思います。

少ない私の経験ですが、プラークが改善する人は、中性脂肪:TGが80以下の状態が持続する人達です。 

ただし、RAP食を守れているのにTGが300以上で推移する方が多くおられますが、プラークの改善が特に悪いという印象はありません。でも、頸動脈プラークなどのプラークの肥厚を経時的にモニタリングする必要はあります。

TGが低いとRLP:レムナント・リポ・タンパクコレステロールが5以下で持続するはずです。中にはこの方のようにRLP<2.0の場合も珍しくありません。

プラークの研究が4年半になろうとしています。
動脈硬化がこんなに食の努力で改善されるとは・・・逆に・・どれだけ・・美味しいものが身体を蝕むのか・・恐ろしいまでの現実を、ホームページの様々なケースでご覧いただいているはずです。

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