脳梗塞・心筋梗塞の予防法

ココナッツオイル中止&RAP食開始で喘息が治り、動脈硬化(プラーク)が退縮。

症例

54歳 女性  BMI=21.4
家族歴:父:80歳で心筋梗塞 夫:61歳で狭心症

1982年 36歳で気管支喘息になり、1年間の治療で寛解。

2011年10月頃から ココナッツオイルを、大さじ1杯、毎日飲用を習慣化。

2014年10月頃から、“立ちくらみ”や“頭痛”が出現

2015年4月 風邪&花粉症を契機に、気管支喘息が再発。
2016年6月末 頃から、当院ホームページ閲覧し、食事に気をつけるように心がけ。
2016年10月:当院初診
   8カ所の血管エコー所見:A-max=2.12mm S-max=1.19mm F-max=1.46 C-max=2.54mm脳梗塞・心筋梗塞リスクレベル=4(0〜4) 頸動脈プラーク、他を認める。 T-max=A-max +S-max+ S-max+ C-max=7.31mm の所見を得られたので、
RAP食(血管エコー実例・研究をビジュアル解説・・ 29))で治療開始。

健診では「LDLが高い」指摘のみで、血管エコーを受けた事はない。

<現在の喘息に薬物治療>
1)ザイザル(5)1T(抗ヒスタミン剤:抗アレルギー)+キプレス(10)1T(気管支の収縮抑制剤)+ムコソルバン(45)1T(去痰剤)―中
2)吸入剤(サルタノール)1日4回まで使用。

<プラークの治療>
1)エパデールS(900)2,2x+ラックビー微粒N:2.0、2x―開始
2)RAP食開始 (ココナッツオイル摂取禁止:理由は(動脈硬化の未来塾 63)

<結果>
初診から半年後の2017年4月にはプラークが2.54→2.06 mmまで退縮し、喘息発作が出なくなった。
体重が3kg減、“立ちくらみ”、“頭痛”、“肩こり”が消失。喘息薬が減、吸入薬:不用となった。

更に半年後の2017年10月にはプラークが2.06 mm→1.34 mmまで退縮(上図)。

<考察>
ココナツオイルを毎日大さじ1杯飲用するようになって、3年で“立ちくらみ”や頭痛が出現していますが、これは脳梗塞直前症状なのです。ココナッツオイル飲用を毎日行っていたために脳動脈のどこかの場所で、プラーク(動脈硬化の未来塾 31)が急速に肥厚した可能性が考えられます。

普段でも、急に立ち上がることで脳動脈の血流は一過性に低下します。
脳動脈の一部でプラークが肥厚して狭窄すると、急に立ち上がることで、狭窄部分より末梢の脳組織の血液の循環が極端に低下し・・ “立ちくらみ“が出現します。

更にプラークが進行すると一過性脳虚血発作:TIA(一過性意識消失、一過性半盲、一過性の”頭がボー”など)・認知症・脳梗塞へとエスカレートします。

“肩こり”も頸動脈のプラークと大きく関係します。頸動脈や鎖骨下動脈などから、肩の筋肉へ動脈の分枝が出ていますが、その分枝にプラークが堆積すると肩の筋肉への血流が低下(循環不全)を来して、肩が凝るのです。

肩の筋肉へ酸素を送る動脈内のプラークが改善(退縮)すると、筋肉への血液の供給が増えて・・“肩こり”が根本的に治るのです。

“高血圧もプラークが根本原因”(動脈硬化の未来塾 56)、“肩こりもプラークが根本原因” (動脈硬化の未来塾 61)なのです。

<この症例はプラークの治りが速いが!?>
このことは、治療前に “ある原因”で急速にプラークが堆積中であったことを伺わせます。
その“ある原因”として1番に挙げられるのが「ココナッツオイルの毎日(大さじ1杯)摂取」と思われます。
原因が的確に排除されたためにプラークの改善が普通よりも速いものと考えられます。

まだココナッツオイルを習慣的に飲んでいる人・・危険です。

なお、ココナッツオイルに限らず、全ての植物油の頻回摂取はプラーク悪化・・進行すれば・・TIAや脳梗塞、認知症の発症を早める結果になりますので、くれぐれも巷の健康情報には御注意下さい(動脈硬化の未来塾 54) (動脈硬化の未来塾 48)

<なぜ喘息が治った?>
大きな原因は1)ココナッツオイルの毎日摂取を止めたからでしょう。2)RAP食にて免疫機能が正常化(低下していた免疫が活性化し、正常レベルまでに回復)したためでしょう。

自覚症状の“喘息”が治ったのは「おまけ」です。“頭痛”が治ったのも「おまけ」です。
LDLがRAP食で240→176に低下・・・そんな事は重要ではありません・・食品由来のLDLが低下しただけです。

権威ある施設や機関が解説している「LDLの低下」に、「プラーク退縮」に関しての価値は殆ど感じません。教科書記載の「動脈硬化のメカニズムの仮説」に誤りがある証拠です。(動脈硬化の未来塾 11)

LDLを薬で下げる事が医療のように思われがちですが、「プラーク(動脈硬化)を治す」(動脈硬化の未来塾 38)・・このことが未来のDrに求められる仕事・・なのです。

生命活動に最も重要な「血管:動脈」・・言い換えれば・・血管事故の故障場所=動脈プラークを治さなければ、LDLを薬で下げても・・なにも意味がありません。

現実には・・スタチン剤でLDLを無理やり下げても・・プラークは動脈内に粛々と沈殿していきます(動脈硬化の未来塾 77)。

PS:2018年4月19日発売の新刊本「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因」動脈硬化は自分で治せる(幻冬舎)真島康雄著は、あなたの大切な方にぜひ一度読んで頂いて下さい。
読めば40年後の医学知識(プラークを治せて当たり前)を手にすることが出来るでしょう。

現在の医学では動脈硬化は治せません。

大切な・・その人の1〜20年後の未来の車椅子生活・寝たきり・認知症突入・突然死の運命を消せるパワーがこの本には備わっています。
“納豆・大豆食品の過食が動脈硬化を進行させる事実”・・知っていますか?・・・今回の書籍はその事実を踏まえて記述されていますので、ほぼ完成したRAP食を案内できています。

                   

2018年3月23日 記載
真島消化器クリニック

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